外出禁止令下のフランス

この記事は約5分で読めます。

外出禁止令下の生活について

こんにちは、Renanaです。現在世界中で大騒ぎになっている感染症のコロナウイルスの影響で二週間前ほどからフランスは外出禁止令などの対策を取り始めました。今回はフランス国民がこの騒ぎの中どのような生活を送っているのかをお話していきたいと思います。

今回の記事のまとめ

  • 外出禁止令下の日常生活
  • 学校や仕事の変化
  • 国民の意識

外出管理下の国民の権利

フランスの現大統領エマニュエル・マクロン氏が国民へ外出禁止令を出してから、外に出るには外出許可証明書を書いて外に出ないと135ユーロの罰金が課されるようになりました。その外出許可書には名前、生年月日、住所、日時、外出理由を書き、街中で警察にチェックされる際に見せなくてはいけません。外出理由も限られており、病院に行かなくてはならない場合と、職場へ行く場合、スーパーに食料調達に行く場合、ランニングなどのスポーツをしに行く場合となっています。どのみち外出する際は必ず一人行動を強制されていて、スポーツしに外に行く際には一時間以内に帰ること、また自宅から半径一キロ以内で済ませることが強制されています。外出禁止令が出されて間もないころはあちこちで証明書を持たずに外出している人や友達と外で会ったりしてる人がいたので、今となっては警察が街中を巡回していて、とても厳しく監視されています。外出許可書を持たず外出し、四回以上見つかれば最大3750ユーロの罰金が、もしくは六ヶ月の懲役が課されるほど政府も真剣に取り組んでいます。またフランス政府は国民に外では人との間隔を1、2メートルを開けることや、外のものを触ったときには入念に手を洗うなどの衛生管理を呼びかけ、フランス人もとても気をつけるようになりました。

学校、仕事への影響

この生活はもちろん学生にも大きな変化をもたらしています。私の大学の場合は二週間前に休校になってから、教授ごとにやり方は違えどネットを通して授業や課題を送りました。大体の教授はパワーポイントに授業を録音したファイルを学校のムードルというラーニングプラットフォームにアップして、学生はそれを見て聞きながらノートを取っています。ビデオ通話で授業している教授もいますがあくまでも人数が三十人いない授業で、基本講義は一斉に何百人の学生が受けるので、機材面関係で不可能に近いのでこのやり方にしています。個人的にはパワーポイントと録音での授業は聞き逃したところをもう一回聞いたり、早すぎたら一回止めて書いたりができて自分のペースでノートが取れるのでやりやすく感じています。それに質問もあれば教授にチャットで聞けば答えてくれるので、これといって不自由は感じていません。しかし心配なのは休校が期末試験の時期まで続けばどのような試験形式になるのかというところで、先のことは学校側もよくわかっておらず、特に今年の高校三年生はこの先進む進路のためにもバカロレアを受ける必要がありますが、それすら何も分かっていない状況にあります。他にもこのまま外出禁止令が続けば試験が延期になり夏休みが潰れるのではないのかという声もありますが、その可能性は政府の文部科学省が否定したので考えにくいと思われています。
社会人はスーパー、医療関係、配達関係以外についている職業はほぼ全部テレワークとなっています。テレワークできない業務内容の会社の場合は政府が手当を出すみたいですが、国民の不安は健在です。特に先日、フランス全土での市場(マルシェ)も撤退要請が出され、個人で営業している農家の人々はどのように稼いでいくのかと問題になっていました。フランスは他国と比べて国民への手当などがたくさん出る国なので少しは国民の経済的な負担も解消できますが、それでも全員には行き届いておらず、職を失ったり、収入が全くなかったりという人は沢山います。

フランス人の団結力

演説でもエマニュエル・マクロン氏は「フランスは現在この感染病と戦争中だ。国民が一致団結して守っていかなくてはならない」と発言しました。フランス国民は普段個人主義で自分を第一な言動をすることがおおいですが、国が危機に陥った時は非常に協力的になり、一致団結する傾向にあり、今回も例外ではありません。外出禁止令が出てからは、ネット上ではたくさんの人が家から出ないようにと強い呼びかけをしたり、買い物に行く際は車がなかったり身体的な問題で移動できない近所の人たちの分も買って届けに行ったりと人情的な面が出てきています。最近話題となったのは国民を元気づける為にオーケストラのミュージシャンたちが皆バラバラに自宅にながらもネットを通して一斉に演奏したり、オペラ歌手が自宅のベランダから近所の人たちのためにオペラを歌ったりなどして、それぞれこの状況の中工夫して活動しています。また毎晩8時にはフランス中で国民が家の窓から一斉に拍手をして最前線で毎日戦っている医者を称えてたり、料理人がスーパーや市場などで売れ残った食材を使って病院に勤めている人たちのためにご飯を作って届けたりするなど常に生死と向き合っている病院の人々にも元気を与えようと頑張っています。

まとめ

このように現在フランスは、完全に国が停止している状態にありこの先、経済的にも人々の精神面でも大ダメージを受けることが予想されますが、今のところフランス国民は一致団結の精神で国を守ろうと各々頑張っています。日本でも感染者が増えてきて、外出自粛令が出たところですが、日本人も互いに助け合いながら頑張って、この危機を乗り越えて欲しいと思います。


お早めにご相談ください

  •  学校生活にも慣れてきたのでそろそろ日本の勉強をスタートさせたい
  •  現地での生活を優先しながら無理なく帰国に向けた準備をしたい
  •  日本的な知識の詰め込みの勉強ではなく、日本の勉強もしながら思考力や勉強の習慣がつく授業を子どもには受けさせたい
  •  日本の勉強はなにから始めたらいいかわからない
  •  急に本帰国が決まったので早急に対策したい
  •  本帰国は未定だが、いつ決まってもいいように受験の準備しておきたい
  •  編入試験は難しいって聞くけど、何が難しいの?

オンライン専門家庭教師の旅する教育者の魅力はお子様一人ひとりの現状と目標にピッタリ合わせた個別最適化されたオンリーワンカリキュラム。
ただ闇雲に勉強量を増やすのではなく、海外での生活も大事にしながら同時に目標を叶えるための準備を必要最小限に行うカリキュラムが多くの方に支持されています。
お子さんの海外での生活を大切にしながら、帰国後もよい教育環境を整えたいと思っていらっしゃる方は是非一度ご相談ください。

特に帰国生の編入試験は通常の受験とは対策の仕方が全く異なります。
早めの準備をしていくことが鍵です。
編入試験の可能性のある方は是非お早めにご相談ください。

ご相談はこちらから。もちろん相談は無料です。

サービス詳細はこちら


facebookページを作成しました。

twitterは学生向けですが、facebookページは保護者の方や教育者の方向けのコンテンツを投稿しています。
ブログ記事の更新情報、お子さんとの関わり方や、良質な記事のシェア、知っておいたほうがいい最新の教育事情をお届けします。

The following two tabs change content below.
Renana

Renana

11歳の頃にパリ郊外に移住した現役大学生。全くフランス語ができないまま、フランス語と日本語の二カ国語教育を受けられるインターナショナルスクールに入学。2018年にインターナショナルスクールを卒業し、パリ市内の大学に進学。現在は日本語とフランス語を話せるバイリンガルで、また日本とフランスの両国で十年程生活したこともあって両国の文化を知っているという強みがある。
タイトルとURLをコピーしました