オンライン家庭教師・講師インタビュー 黒河内先生に聞く

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師と呼べる人に出会えた子供たちは、幸運だ。
その1日が、その1年が、その人生が、
師との出会いによって変わるかもしれない。
10年後、その講師を“恩師”と呼べるだろうか。


オンライン家庭教師サービス“旅する教育者”。
講師希望者は多く、採用倍率はなんと約20倍だという。
木村代表がこだわり抜いた講師陣だ。
指導力と個性を兼ね備えた講師陣。
本記事では、その中でも、
数年前まで公立中学校で社会科教師として働いていた黒河内先生に話を聞いた。

旅する教育者 講師に聞く“夢を育む力”

  • 黒河内先生という人
  • 病と向き合って見つけた 生きる原動力
  • 黒河内先生から学ぶ贅沢はどこにある?
  • 黒河内先生が生徒から学んだもの
  • 教師から、オンライン家庭教師へ

黒河内先生という人


高校大学時代の7年間は、チアリーディングに打ち込んだ黒河内先生。
人を笑顔にしたり励ましたり、人を楽しませることの喜びを知ったという。
そんな黒河内先生が、人生の岐路に立たされたのは、23歳の時。
ホテルマンとして民間企業へ就職し、社会人生活をスタートさせた、まさにその翌年だった。
悪性リンパ腫を宣告されたのだ。
「抗がん剤治療をして、人生で初めて、死ぬかもしれない、ということを考えました。調子のいい時と悪い時が1週間おきに来るという感じ」。
副作用を伴う過酷な抗がん剤治療が始まった。
「元々のポジティブな性格が幸いして、やるっきゃない!っていう、わらをもつかむ思いで治療に向き合いました」と笑顔で振り返る黒河内先生。
しかし、強い精神力をもってしても前向きなだけではいられない日々。
そんな中で、新しい自分にも気づいたという。
「これまでのスポーツ経験とかから、自分は強い人間だと思っていた。それは自分を買いかぶっていたんだなということがわかりました」。
病と闘い、自身の弱さをも受け入れた経験は、価値観を変えた。

「まだ20何年間しか生きていないのに、やり残したことは何かなとか、もし社会にまた復帰できるんだったら、何がしたいかなと考えたとき、頭に浮かんだのが、教師になりたいということでした」。

 

生きる原動力は、夢

中学生の頃から心にあった教師への憧れ。
1年ほどで治療を終えることができた黒河内先生は、一念発起して教員採用試験に挑戦し、2年目にして15倍という狭き門を突破、公立中学校の社会科教師になった。夢を掴んだのだ。

「私にとって、『教師になりたい』と思うことが、生きる原動力になった。
そして目標、夢を持ったならばそれを実現するということ。
それがやっぱり人生をより充実させ、輝いたものにしてくれたかなと思います。
病気になってからかな、それを痛感させられたのは」。

教師になってからは担任としてクラスを持ち、イベントごとでは子供たちと一緒になって全力で取り組んだ。
生徒ひとりひとりの特性を掴み、生徒の気持ちに寄り添うことの大切さも学んだ。

「生徒への言葉掛けを大事にしています。それは今も。優しく言った方が伸びる子にはそうするし、厳しくした方がよさそうだったらそうするし。同じ言葉でも前向きに受け止める子と、傷ついてしまう子がいますよね。そして褒めるべきところはきちんと言葉にして褒める。
それが長所を伸ばすことにつながるし、そうやって自信を持つ場を多く経験していくことが、社会に出てから困難に立ち向かう力になるんじゃないかなと思うからです」。

「先生の仕事は本当に大変な仕事です。でも続けていけたのは、泣ける仕事だから。
泣ける仕事って世の中にあんまりなくて、生徒と感動したり、嬉しかったり悔しかったりして泣けるというのは本当に幸せなことで。
そこが教師の醍醐味だと思っています。
前の学校でいじめにあった子が、私のクラスで楽しく1年過ごしてくれたのは心から嬉しかったし、
自身の結婚式にはクラスの生徒たち37人も結婚式に来てくれたんですよ!これは私の自慢です(笑)」。

元教師から学ぶという贅沢

結婚を機に教壇を離れることになったが、教育に携わりたいという思いは変わらず、家庭と仕事とを両立できる、オンライン家庭教師の講師となった。
強みはやはり“公立中の元教師”であることだ。

入試対策はもちろんのこと、学校のテストが何たるかを熟知しているからこそ、傾向に基づいた効率的な学習や、生徒たちのつまづきやすい箇所に重点を置いた指導が可能だ。
特に社会科を伸ばしていくポイントは、アウトプットだという。

「ことさら社会科は一生懸命覚えますけど、覚えたままだと流れてしまうので、アウトプットする。それでもわからなかったことは自分でとことん調べる。
そして答えと照らし合わせると、『自分はこうだと思ってたけど、本当はこうだったんだ、意外!』っていうのがあると思うんです。その『意外!』っていうのがとても大事」。

社会のテストでも国語のテストかと見まがうような文章問題が増えている今、生徒ひとりひとりの深い理解を促す指導にあたることができるのは、黒河内先生だからこそ。学校現場を知り尽くした講師から学ぶ贅沢だ。

そして、アウトプットする力は、黒河内先生が子供たちに最も伝えたいことだという
“夢を掴む力”を得ることにもつながっていく。

「最近は国の学習指導要領が変わって、社会の知識はあっても、
それを読み取れる力がないとだめということになっています。
時代の潮流がそうなってきていますね。
表現する、言葉にしてコミュニケーションをとっていく、人間関係を作るのもやはり
言葉にする力が大事だなと思います。
言葉にするのが苦手な子は多いけど、でもそれがいずれは、
自分がやりたいということを実現する力につながっていくと思うんです」。

生徒から学んだ黒河内先生の信念

教師時代に印象深かったエピソードとして、一人の男子生徒の話を聞くことができた。
黒河内先生が定期テストを採点し生徒に返したあとのこと。
男子生徒が、自分の答えをこっそり書き直して、あたかも黒河内先生の採点ミスがあったかのように主張してきたのだという。1点でも点数を上げたい生徒のあがきだ。

まだ駆け出しだった黒河内先生は悩んだ。
たかが数点、波風たてず目を瞑るべきか?間違いは間違いだと正すべきか?
先生は、その答案を突き返すことを選んだ。

生徒は不満を口にしたが、それ以上主張することはなかったという。
そして数年後、成人式で黒河内先生とその男子生徒は再会する。
おどろくことに、その“事件”についての話を持ち出したのは、男子生徒の方だった。

「『先生あの時のこと覚えてますか?』って言ってきたんです。
『覚えてるよ、そんなことあったよね』というと、その子が『先生があのとき自分のずるさを叱ってくれたおかげで僕はその時目が覚めました。
そのときからちゃんと正直になるようにして、今は理学療法士を目指しています』って。驚きましたね。
まいた種はちゃんと咲いてくれるというか、逃げないで信念に従うことが、その場では咲かなくても、その子の中でちゃんと大きくなった。だから意味のないことはないんだなと、その子から教えてもらった。

彼がその話を蒸し返すのも、勇気がいったと思うんです。
そのときちゃんとああいう選択をしてよかったなと思いました。
今の信念につながっていると思います。見過ごさない。ちゃんというべきことは言う。
その場で結果はでなくても、きっと種はまかれているはずだと信じてやっています」。

立場が変わっても、変わらないもの

教師から、オンライン家庭教師へと立場を変えた今も、生徒の成長こそが黒河内先生の喜びであることに変わりはない。

「生徒が、良い点数とれたんです!ってLINEしてくれたり、
じっくり教えて、わかった!って言ってくれたり、
子供たちが喜んでくれることが、私のモチベーションになっています。
そしてこれからも、悩んでいる生徒に寄り添って、一緒に解決していきたい。
教師から家庭教師になったけど、他の職種に就く気は全然なくて。
教える、ということを一生の仕事にしていきたいと思います」。

20代にして生きる意味を問い、その答えとして天職を得た教育者から学ぶという経験は、
きっと子供たちの成長の支えになるだろう。
そして、ひとりひとり違う生徒に丁寧に寄り添い、子供たちの夢を掴む力を育んでいくこと。それは、立場を変えた今も変わらない、黒河内先生の教育者としての姿勢なのだ。


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仲田百(なかたもも)

仲田百(なかたもも)

1986年生まれ。日本在住。民放局記者として地方政治や福祉のほかジャンル問わず200人以上を取材。現在は、報道番組ディレクター。子育て中。 将来の夢は、家の床が抜けるくらいぎっしり並んだ本棚を作ること。
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