現地校入学編 ~日本との違いによる悩みと現地語を勉強するジレンマ~

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前回の記事では、海外赴任に子どもを連れていくべきか、という多くの方が直面する悩みについて、経験談を踏まえて取り上げました。
今回は実際に現地校に入学した際の苦労をお伝えできればと思います。

現地校入学して直面した現実

無理やり編入させてもらった現地の中学校、我が家の駐在している国には飛び級や1年学年を落とせるという制度がなく、日本と同じ学齢7年生で編入しました。日本でいうと中1の3学期です。
赴任して半年、語学学校から難民移民受け入れ校を経てやっと中学校に編入出来、さっそく現地で生まれ育った中学生と同じフィールドでの授業が開始されました。

授業で使われる言語は主に現地語そして英語、日本でいう歴史の授業はその国の歴史、地理の授業ももちろん!日本の地理ではありません、北欧の地理を現地語で学びます。
体育は医者の診断書が無いと休めない国でした。
風邪だろうがケガしていようが医師の診断書が無いと休めません、そして医者には日本のようにすぐにはかかることができないのです。
数学は日本より遅れていますが、日本のように答えを書くだけでは点数はもらえません、答えの正解よりも途中経過を文章(もちろん現地語)で書くことが求められます。
計算問題ではなく、ほとんどが文章問題なのでその問題を理解するのも大変です。

校外授業も多く、日本のようにどの学校にも施設が充実しているというものではなく、市のものを各学校が順番に利用するので、明日は〇〇に来てくださいと連絡が来ます、バスや電車に乗っていかないといけない場所もあり、まだまだ地理感覚もない来たばかりの我が家にはグーグルマップで場所を調べながら対応しました。
グーグルマップでも出てこない現地の人にしかわからないようなものもあるんですよね、こんな場合は先生に話して体の不自由な子が使うタクシーに同乗させてもらったこともあります。

日本では当たり前にできないことのもどかしさ

授業や学校生活の理解に時間がかかったのはもちろんですが、普段の学校生活で、中学生なのにこんなこともできないのか?と思うようなことが出来ません。
例えば、生徒が先生の教室に行き授業を受ける、普通に聞けば簡単そうですが、日本のように教室に教室名が表示されていないのも当たり前、だだっ広い校舎の中から教室を探す、地図が欲しいと言ってもそんなものはないと一蹴。
職員室なんて無いんですよ、誰にどこで聞けばいいかもわかりません、突然の教室変更も当たり前、1分でも遅れれば教室のかぎがかかってしまい入ることはできない、そしてどうして遅刻したと怒られる。
日本では当たり前にできることが出来ない屈辱や口惜しさとの葛藤の毎日でした。

図工の授業の時のこと、現地の言葉がわからない娘、木材等を裁断する機械を使う授業で、少し手順を間違えただけなのに「言葉がわからないやつは機械をつかうのは危険だから廊下にでろ!」と腕をつかまれて外に出されたそうです。
体調がすぐれず保健室に行くと、「あなたは言葉ができないのだから休んでる場合ではないでしょ!」と追い返される、ほんとに体調が悪くても信じてもらえないんです。
うまく伝えれれば問題なかったのでしょうが、来て数か月ではなかなか思い通り伝えることは難しいのが現実です。
保健室に入ろうとすると扉をわざと閉められたり、保健室のナースはわが子がいることに気づいてもずっと電話をしていたり薬を投げ渡して保健室のドアを閉めて追い出す、それでも頑張って通いました。

学校からの通常連絡はすべて学校のシステムを使ったスクールアプリです。もちろん現地語です。
先生から生徒への連絡も専用メールアドレスに届きます。
教科はどこまですすんでいるのか?宿題は何か?テストはいつか?教師との面談予約もネットです、学校の欠席もネットで入力、宿題の提出もオンラインで先生へメールで提出、親も言語がわからないと子どものフォローはできませんので必死でした。
入学してからの半年は、なりふり構わず現地語と英語の勉強に集中しました。その頃すでに中2の夏休みになってました。
駐在期間はまだあと4年、高校から日本に先行帰国をする子女が多いことをネットの情報で知り、夏休みには日本に一時帰国し学校説明会や見学会に数十か所参加しました。

将来的に日本に戻る前提なのに現地語を勉強するジレンマ

学校をどうして行くかも考えながらも、新学期を迎え8年生になりました。
赤点ばかりのわが子に先生方が用意してくださったのは個別授業。
図書館で一人現地語のレッスンを優先させるとのこと。
「あと4年もいるのなら現地語覚えなきゃ高校行けないでしょ、親御さんが英語を優先させたい気持ちはわかるけれどここで生活するには現地語が最優先!」と言い切られました。
郷に入れば郷に従えということだったと思いますが、逆を考えればこれも理解できたはずなんですよね、日本に来る外国の子が、日本語が理解できないのと同じです。
なので現地校ではクラスメイトと隔離され図書館行き。
友達との接触もないのでいつも一人でした。

でも学校側もほんとによく頑張ってくださったと今になって思います。
赤点にならないように、特別テストを作ってくださったり、娘の得意な芸術系で成績を認めてくださったり、専用の言語教師を用意してくださったり、日本の学校では考えられない手厚い指導をしてくださったなと思います。
その成果は出て現地語と英語の会話は上達していきました。が、日本の勉強はほぼできていません、というか手が回りませんでした。

将来的に日本に戻ることが前提でここまで現地語を勉強しないといけないのか?というジレンマに悩みました。
レア言語で日本では全く必要ない言語なので、かなりのジレンマでした。
この時間がせめて英語のレッスンだったら違ったのだろうにと。

ただ、この国ですべて英語にしていただいていたとしても英語圏駐在の子女には絶対英語力はかないませんけどね。
そんな中やはり、「日本の学校に戻りたい」という子どもの思いが強くなり、編入試験に向けて勉強をどうしていくかを考えだしました。

日本の中学や高校が推薦入学の条件の1つとしていることが多い「英検」、娘と挑戦することにしました・・・次回に続く

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すっかり教育ママ

すっかり教育ママ

子ども2人を生後6か月から保育園に預け仕事最優先!育児はおばあちゃんにまかせきり。 やっと子どもたちが中学と小学校に入学したと思ったら突然の海外赴任決定!自己のキャリアをすべて捨て、あこがれの海外生活を夢見て日本人学校もインターもない非英語圏に帯同したアラフォーママ。

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