家庭教師の仕事は教科を教えることだけなのか?

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こんにちは。
オンラインプロ家庭教師の旅する教育者です。

家庭教師をやっていますと言うと大抵聞かれるのが「なんの教科を教えているんですか?」と言う声。

でもそう聞かれるたびに、
「この仕事の本質はなんだろうか?」
「家庭教師の仕事は本当に教科を教えることだけなのだろうか?」
と考えてしまいます。

ドラッカーの3人の石切り工の話

自分の仕事の本質はなにかを考えるときによく思い出す話があります。
それは、ドラッカーの『マネジメント 下巻』に載っている3人の石切り工の話です。

三人の石切り工の昔話がある。彼らは何をしているのかと聞かれたとき、第一の男は、「これで暮らしを立てているのさ」と答えた。第二の男は、つちで打つ手を休めず、「国中でいちばん上手な石切りの仕事をしているのさ」と答えた。第三の男は、その目を輝かせ夢見心地で空を見あげながら「大聖堂をつくっているのさ」と答えた。

(ドラッカー 『マネジメント下巻』)

生活の糧を得るために働いている第一の男。
石切りという専門的スキルを突き詰めようとしている第二の男。
そして、大聖堂の建築現場にいないながらも、空を見上げ、石切りの仕事のその先まで見据えている第三の男。

勘違いしてほしくないのは、なにが正しいとか正しくないということを言いたいわけではないのです。
第一の男も第二の男も第三の男も他者から批判される筋合いは全くないということです。
ただ単純に視点が違うだけ、見据えている先が違うだけなのです。

これを家庭教師という仕事に置き換えて考えてみると、

生活のために家庭教師という仕事をしている人。
自分の教える教科指導のスペシャリストになるべく日々鍛錬している人。
生徒のその先の人生を見据えて指導にあたっている人。

というふうに言えるのかもしれません。

私は第二の男ではなく第三の男を目指したい

家庭教師という仕事を考えたときに、第二の男のようなスペシャリストのほうがわかりやすいとは思います。

特定の教科を教えることにプライドを持ち、いかにわかりやすく教え、いかに成績を上げるのかを1つのゴールとする。

もちろんそれは大切なことですし、
世の中から求められていることであることに変わりはありません。

しかしそれは、「家庭」教師だからこそできることではないように思います。

「特定教科をよりわかりやすく教え、点数アップに導く」というのは塾の講師でも予備校の講師でもできることですし、直接会わない受験サプリなどのオンラインの動画を使っても十分にできることです。

つまり、第二の男の視点というのは、教師や先生という人であれば誰もが目指すべきことであり、能力の問題はありますが誰もが物理的には提供可能な価値であるように思うのです。

では、家庭教師だからこそできることはなにか?

家庭教師と他の教育サービスとの違いは「家庭」に入り込む度合いにあるように思います。

実際に、家庭教師は親御さんと直接関わる機会も多いですし、塾という場では話しづらい生徒自身の日常生活の話を聞けたりもします。

だからこそ、私が常に見据えているのは、生徒の日々の生活そのものです。

指導時間以外の部分の日々の勉強習慣にまで配慮することで
少なくとも勉強が原因で親子関係がギクシャクするような場面がなくなればいいなと思っています。

個別指導塾の塾長時代にも親御さんと電話で会話する機会はたくさんありましたが、塾で頑張っている生徒のことを褒めても、自分が見ていないからと半信半疑な親御さんもたくさんいました。

親御さんの不安も当然で、塾でどんなに一生懸命やっても家で勉強する時間のほうがはるかに多いわけで、
その時間の質が高まらない限り成績アップや志望校合格は実現できません。

だからこそ、旅する教育者は指導時間以外の勉強の質の向上、すなわち勉強の習慣化にこだわり、親御さんの勉強への不安を取り除くことで、少しでも良好な親子関係の構築にお役に立てたらと思っています
(参照:なぜ良好な親子関係構築につながるの?

いよいよ教育業界もオンライン化・デジタル化が加速し、それに伴い教育コンテンツが無料化へとどんどん突き進んでいます。
「個」として生きる教育者として、教科指導に留まらない付加価値をつけていくことは死活問題。
これからも教科指導に留まらない付加価値の創造を追求していきます。



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旅する教育者代表「木村 公紀」

旅する教育者代表「木村 公紀」

マニラ日本人学校卒業後、私立桐朋高校に進学。帰国子女入試と一般入試の両方を経験する。その後慶應義塾大学法学部政治学科に進学。大学時代は4年間集団塾講師のアルバイトを続ける。新卒で人材教育の会社に就職後、2社目の会社で個別指導塾の塾長を経験。社内最速昇進記録を持つ。配属された校舎を毎年120名以上の生徒を集める人気校にしたのち、生徒一人ひとりと向き合い「できない」を「できる」に変える教育をしたいという志のもと独立。旅する教育者の代表を務める。
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