前回はシカゴ近郊の小中学生のスポーツ事情をお伝えしました。今回は子どものスポーツ各論編、北米で盛んなアイスホッケーについてお話しします。子どもの習い事・スポーツとしてアイスホッケーを検討している。でも敷居が高そうという方はぜひお読みください。
抜群の環境!敷居は低く、年中&生涯楽しめる
アメリカの4大スポーツの一つ、アイスホッケー。もちろん野球やバスケほどの競技人口はいませんが、幼児から大人まで、様々なレベルで楽しめる環境が整っています。まず、アイスリンクの数。我が家の例でいうと、車で20分程の距離に少なくとも6か所のアイスアリーナがあり、しかも2面リンクが標準。屋外のアイス&インラインのスケート場を合わせれば10か所以上になります。ホッケー専門店も多く、用具がすぐに揃います。メインシーズンは秋冬(9月~翌年3月まで)ですが、春もリーグがあり、夏もサマーキャンプなど豊富なプログラムが用意されているため、一年中楽しめるスポーツになっています。また、レベルに合わせて様々なプログラムやリーグが用意されており、大人も含め、初心者がいつでも始められる気軽さがあります。
年齢と階級 Bantamが一つの分かれ目
ホッケーは老若男女問わず、幅広い年齢のプレーヤーがいます。ただ、「氷上の格闘技」と言われるほど、激しいスポーツです。選手の安全面から、階級が細かく分かれています。男子は年齢の若い順にMite(8歳以下)、Squirt(10歳以下)、Pee Wee(12歳以下)、Bantam(14歳以下)、Midget(18歳以下)になります。Bantamになると、ボディチェックが解禁となり、毎回ガチンコのぶつかり合いになります。この年齢は体格の個人差も大きいため、体格や能力を鑑み、本人や親の希望により他のスポーツへ転向することもあります。親としては、勝敗も大事ですが、怪我無く過ごしてくれることが何よりです。
ステップアップその1 ハウスチームに入るまで
- ホッケーを始めたい、と思ったら、まずは各アイスアリーナ主催のスケート教室に申し込みます。フィギィアスケートも同じです。いずれのスポーツも氷上で基本的なスケーティングができることが最低条件になります。前進、バック、片足ストップが出来れば一応合格。次のステップである、ホッケー入門レッスンに参加できます。
- 入門レッスンでは、防具を装着し、スティックを使いパックを動かすことを学びます。基本的なスティックハンドリングやスケーティング、ルールなども学習します。入門レッスンでおおまかなホッケーの動きを覚えたら、ハウスリーグに挑戦です。
- ハウスリーグの場合、希望者は全員参加できます。ちなみに、息子の在籍時代はSquirtだけで8チーム(各チーム17名)ありました。チーム間で偏りがないよう、evaluationを行い、各チームのレベルが均等になるよう、配慮されています。リンクの規模によりますが、同じリンク内の同階級のチームと総当たり戦を行います。チームメイトのお父さんがボランティアコーチとして指導にあたります。土に練習、日に試合といった週2日ほどの活動です。
ハウスリーグで試合勘を磨き、スケーティング、シューティング、パックハンドリングなどを個人レッスンやクリニックで鍛え自信がついたら、次はいよいよトラベルチームへ挑戦です。
ステップアップその2 トラベルチームへ挑戦!
前回お話ししましたが、トラベルチームはよりハイレベルな選手達が集う、competitiveなリーグで戦います。トラベルチームに入るには、毎シーズン必ずトライアウトを受けなければなりません。息子のホームリンクの場合、シーズン前に5日ほどかけて行われています。トライアウトはほぼ毎回1時間の練習試合で構成され、コーチ達は選手達の動きに目を光らせています。親子共にこの期間はとっても緊張します。有力選手達は、練習試合中、何度もリンクに呼ばれ、マンツーマン、3 on 3などでスキルチェックをされます。トライアウト前にもトライアウト用クリニックやサマーキャンプ、また前年の経歴などですでに選考は始まっているな、と感じています。優秀な選手からどんどん上位チームに引き抜かれていくので、日が進むにつれて、参加者は減っていきます。「Congratulation!」の当選メールをもらうまでは、ずっとメールとにらめっこ状態になります。ちなみに今年のPee Weeは60/90名の倍率で、落選が多く、救済のため1チーム追加されるという状況でした。
また、トラベルチームに入るには、USAホッケー協会に選手登録及び国籍登録をする必要があります。駐在員など、アメリカ市民権がない場合はビザ等の滞在証明の提出が求められます。手続きに少々時間がかかりますので、早めに準備しておいたほうが良いと思いました。
トラベルチームのスケジュール
息子の所属するトラベルチームは、週3~4のオンアイス、週1のオフアイス、土日は両日試合、というスケジュールを組んでいます。また、「トラベル」の名の通り、チームのレベルによりますが、最低でも3~4回ほどの州外遠征、また近場のトーナメントがあります。州外遠征は全員でホテルに宿泊し、ホッケーキッズは大騒ぎ!という感じです。より上位のチームはマイクロバスや飛行機などで各地を飛び回るようです。ヘッドコーチはセミプロ級で、素晴らしいスキルを持っています。チームメイトのお父さんがアシスタントコーチをしてくださいますが、チームのレベルとアシスタントコーチのレベルも連動していると感じています。
以上、シカゴ近郊の少年ホッケー事情の概要とチームに入るまで、でした。次回は実際にチームに入ってから感じたことをご紹介したいと思います。
いかがでしたか?
ユヅスコさんもご活用いただいている、オンライン家庭教師旅する教育者代表の木村です。今回はお子さんが実際にしているアイスホッケーの情報ということでアイスホッケーをこれから習いたいと思っておる方にはピッタリの内容だったのではないでしょうか。
日本の習い事とは違うスケールの違いに驚かれた方もいると思います。このような駐在だからこそできる経験を積んでいくのは本当に大切なことです。どのスポーツが盛んか滞在国によって異なります。日本との熱量の違いをわかりやすく体感できるのもスポーツの魅力の一つかもしれません。
是非これから赴任される方にも、このような日本ではマイナーなスポーツにも興味があれば積極的に取り組んみるといいと思います。きっと日本では得難い体験ができますよ。
次回もアイスホッケー編です。是非お楽しみに。
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ユヅスコ
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